Q.インビザラインで歯が移動するメカニズムを教えてください

私たちの歯は、歯槽骨と呼ばれる顎の骨にしっかり埋まっています。これを移動するとなると、まずは顎の骨の一部が溶けなければなりません。専門的には“骨吸収”と呼ばれる現象です。骨が溶けてスペースが生じれば、歯の移動も可能になりますよね。

インビザラインでは、比較的弱い圧力をかけることから、骨吸収も緩やかに進みます。もともと歯が合った場所では骨の再生が起こります。そうした骨の吸収と再生を繰り返していくのが矯正治療です。

ただ、注意しなければならないのは、強い力をかけすぎると、顎の骨の吸収ばかりが進んでしまい、歯の移動が正常に進まないという点です。一般的な矯正治療で起こりやすいトラブルとしては、強い矯正力による歯根吸収というものもあります。

その点、マウスピース型矯正であるインビザラインは、弱い矯正力で確実に歯を移動させていくため、治療計画が大きくズレたり、歯や顎の骨に大きなダメージが及んだりすることも稀です。

ちなみに、インビザラインでは2週間に1回程度の頻度でマウスピースを交換していただきます。合計で数十個のマウスピースを使用することから、1つのマウスピースで移動する歯の距離は極めて少ないです。それだけに、施術に伴う痛みも比較的小さくなっているのです。ただ、マウスピースの交換を怠ったり、破損したマウスピースを使用したりすると、歯の移動に支障が生じるため注意が必要です。

 

札幌インプラントクリニック